第21回 食養の陰陽五行「中品(ちゅうほん)について―(その5)」

(3)晩夏の食材―甘味

甘味は性です。

夏の暑さでになった体を冷やし、潤いを与えてくれます。けれど、この性が過ぎると、体にダメージを与え、秋になってくるとアレルギー症状を悪化させます。

①果物・・・梨、ぶどう、りんご、柿など

8月のお盆過ぎから出回る果物ですね。果物の多くは昔は「薬」として中国などから伝えられてきました。

ところが、現代の果物は品種改良され、果物、というよりも、「水菓子」というネーミングの方が適しているでしょう。

ビタミンCとか酵素とかいう抗酸化栄養素よりも糖分が重視されているからです。

諺に「1日1個のリンゴで医者いらず」がありますが、16世紀頃にはイギリスで養生訓として成立していたそうです。

「ん~、でもイブはリンゴを食べて楽園を追放されたのよね。」と思っている人、多いと思います。どうしてそう思われているのか…。その謎はまた別の機会でお話しいたしますね。

柿にも諺があります。
「柿が赤くなれば医者が青くなる。」

これは柿を特定しているのではなく、秋には木になる実などの食物が豊富になるので、体に滋養がつき、病人が少なくなる…という「たとえ」だそうです。

漢方で、柿は「肺を潤して咳や痰を止める」という効果で用いられるそうですが、逆に肺が潤いすぎてむくんでいる人にはどうでしょうか…?

他説では、柿は「消化が悪く、体を冷やす」とあり、胃腸が冷えやすい人産後の人は、気をつけるように、と警告しています。さらに、渋味成分の「タンニン」が便秘にさせるそうです。

義母は「子宮ガン」ですでに他界しましたが、柿が大好きでした。

「マクロビ和道」主宰の磯貝昌寛先生は、仮死状態で生まれたとのことですが、お母様が妊娠中に柿を好んで食べられたそうです。

このことはイブの話に関係ありそうでしょ!?

ついでに「秋ナスは嫁に食わせるな」という諺も思い起こされますね。これも2説あります。

秋ナスはおいしいから嫁に食べさせるな・・・という「ふとどきな説」と、子宮を冷やすから・・・と「嫁を気づかう説」ですね。

②甘いウリ科・・・スイカ、メロン、かぼちゃ、など

マクロビでは腎臓には「小豆」が定番ですが、昔から云われてきたのは「スイカ」です。

この違いは何でしょうか・・・?
そうです。性か性か・・・ですね。

夫は中学生の時に腎臓病になり、寒い冬に値段が高くてマズいスイカを食べさせられたそうです。

ところが、いつになっても効果がなく、「山ごぼう」がいいらしい、ということで、次はそれを煎じたお茶を飲まされたそうです。

今度は効果があったようですが、おかげで「スイカ」と「ごぼう」が嫌いになったそうです(苦笑)

おっー!まさに判断の大切さを教えてくれます。病名が1つでも必ずの違いがあることを知っておいて下さいね。

現代女性は「小豆」より「スイカ」の方が合っている、という人が多いかも・・・?マクロビ難民の分かれ道かも・・・?

ん~、でもだからといって「スイカ」を食べ過ぎてはダメですよ。だって「中品」なんですからね。

③芋類・・・さつま芋、里芋、山芋など

マクロビアンご用達!甘味のお助け食材ですね。

私も大好きで、いつも食べ過ぎて後悔しています(泣く)

果物に比べて性ですが、性のカリウムが多いので気をつけましょう。

「干し芋なら性化してあるからいいでしょ?」と思うアナタがご用心!

「干す」という性化をしただけで、糖分などの性成分はそのまま・・・いえ、形が小さくなった分、生から調理した量より食べてしまいやすいです。

これは、レーズンなどのドライフルーツにも言えることですよ。

そうなんです・・・マクロビ難民になりやすい食材なんです。(泣く)

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