おもしろ▽△ CRUX 5回

「国家とは何か?」-(その3)

前回では「身土不二」の観点からイスラムの伝統食と「ラマダーン」の由来について、を紹介しました。

以下に掲げましたのは「コーラン」にある食の戒律の分類です。

①ハラーム…許可されている食物
②シュブハ…できれば食べない方がいい食物
③ハラール…禁じられた食物

今月は③のハラールの中でも「豚肉」を考察したいと思います。

(1)豚肉について
豚を食べない主な理由は
・皮膚に毛がない
・雑食性…などですが

「だからどうして?」ということまではわかりません。

禁止するのですから、もっと何か深いワケがありそう…と、養豚の歴史を調べてみました。

中国では紀元前(B.C.)8000年頃から~

メソポタミア、イギリスはB.C.4000年頃~

エジプトはB.C.3000年頃~

と、農耕がはじまった頃には、もう豚が飼育されていたんですね。

その後、北西ヨーロッパ、インド東部、東南アジア、中央アジア南部にも普及していったそうです。

イギリスではそんな昔から養豚をしていたなんて!とビックリしましたが、メソポタミアやエジプトなどイスラム圏でも飼育されてたじゃないですか~?

それなのに、どーして禁止されちゃったの?

そこで、ムハンマドがイスラム教を唱えはじめた頃の歴史状況を調べてみました。

その当時は6世紀後半で、アラビア半島はササン朝とビザンツ帝国による長い戦争によって、シルクロードや紅海貿易が衰え、マッカの大商人たちが国際的な中継貿易を独占してしまいました。

だからムハンマドは「半断食」して、対抗し、商人たちに勝ったわけですね。

中継貿易地…ということは「山海の珍味」が東西から集まってきますよねー。
「身土不二」どころではなくなっちゃいます。

あっ~グルメしちゃうよねー

メタボになっちゃうよねー

生活習慣病や難病、奇病になっちゃうよねー

(現代の日本みたい…??)

ムハンマドだって、どうしてそうなるのか考えたハズです。

そして、何を食べたら悪いのか…それが「ハラール」でしょう、と推理してもいいですか?

では、なぜ豚肉なのか…?

疑問が2つあります。

Q:①豚は古代メソポタミア、エジプトで飼育されてたのだから「身土不二」ではないか?

A:あくまで自論ですが…(冷や汗)豚のダメな理由に「雑食性」を掲げています。
古代の豚は「野性のイノシシ」に近かったと思います。

イノシシの好きなものは根茎(タケノコやヤマイモなど)やマメ類、そして人が栽培する「米」だそうです。

動物としてはミミズ、タニシ、カエル、トカゲ、ヘビなどらしいですけど…こういう生物はステップ気候から考えて、あまりいないハズです。

だから「草食」だったと思いますが、養豚の歴史を調べると、人間と暮らすうちに、人間の残飯や糞便も食べるようになって「雑食性」へと変わったと思われます。

その雑食性の豚肉がイスラム人に合わなかったのでしょうね。

Q:②なぜ豚肉を食べる中国人(日本人も)はOKなのでしょうか?

A:これも自論ですが…(冷や汗:笑)

結論からいうと、多分「きのこ」のおかげ…と思います。

中華料理にはよく、きのこが使われますし、最近の日本ではいろいろなきのこが人気ですよね。

けれどイスラム地域では、やはりステップ気候によって、きのこの栽培はあまりできないハズです。

サウジアラビアには「ファガ」というきのこがあるようですが、「砂漠の珍味」と言われるほど貴重で1kg数千円(!)するそうです。チュニジアにはきのこが生えるそうですが、あまり食べないとのことです。

…ということで納得していただけましたでしょうか?

この「きのこ」を思いついたのは、ナント!おシャカさまの亡くなった原因を知ったからです。
その話は、来月にいたしますね。お楽しみに!!

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