第4回 体の五行について 質問の解答

前回での質問にお答えします。
ここも質問コーナーみたいですね(笑)。

質問されるって、自分で考えてみるので、解答がわかると印象に残り、記憶しやすくなるでしょ。

その記憶が積もっていくと、ある日突然、化学反応を起こし、「あっー、そういうことだったのね。」とPUの定理に結びつき、桜沢先生って、やっぱ、スゴイ!となりますよ。

Ⅱ.体

【1】 木(もく)- 春 [ 臓-肝臓、腑-胆のう ]

- 春になっても高カロリーのものを摂っていたら、体はどうしたくなるか?

という質問でしたね。

冬の間は、体温を保ちたいので肌の毛穴は閉じていますが、暖かくなると毛穴が開いて、余分な体熱や老廃物(ゴミ)が排泄されます。

そのゴミを出せるといいのですが、ゴミの量が多すぎたり、毛穴が開きにくかったりすると、皮膚病にかかりやすくなります。

また、目や鼻などの機能が悪くなると、外から入ってくる花粉やホコリ、ダニなどがアレルゲンとなってアレルギー症状を引き起こすことになります。

ここは肝臓-胆のうのところなのに、金-秋(肺・大腸)の話になってしまいましたが、金は木をやっつける相克の関係だから・・・ということで、一応理解しておいて下さいね。(相生、相克の話はまた今後、いたしますので楽しみにしていてね。)

では、話を戻します。

肝臓-胆のうは脂質の代謝に大きく関わっています。脂質を多く取りすぎると、ゴミをためやすくなり、メタボへの道をまっしぐらです。

悪玉脂質は動物性食品に多く含まれますから、病気を早く治したかったら、「食べないでね」というアドバイスになってしまうこと、わかってもらえますよね。

ところが、なかには
「でも、肉って、スタミナって言われるじゃないですか」と必ず言う人がいます。

そういう人には
「それはね、肉体労働者やスポーツ選手など筋肉のための補助食品なんです。あなた、肉体労働したり、スポーツしてる?」と答えますけど・・・。いかがですか?

【2】 火(か)- 夏 [ 臓-心臓、腑-小腸 ]

- 血液がドロドロになると体はどうするか? -

ドロドロになると血液は流れにくくなりますよね。

だから心臓は圧力を上げて、なんとか流そうとします。それが血圧が高くなる、ということで、長く続くと高血圧という状態になるわけです。

心臓は毎日、重労働を強いられているのに本人はおかまいなし、という人もいれば、病院へ行って降圧剤の名のもとに、心臓の働きを弱める薬をもらってくる人もいるんですから・・・。そうして薬の副作用でめまいがしたり耳鳴りがしたり、不快症状が表れるわけです。

前回、「熱中症」のところで書きましたが、夏は暑さのために、血液がドロドロになりやすいのですから、サラサラにしてくれる野菜をとりましょうね。

小腸は・・・といえば、食物を分解して、栄養分を肝臓に送る働きをしていますが、消化の悪い食物が入ってくれば小腸だって疲れ果ててしまいます。

腸炎やクローン病になったりして、原因不明と言われ、難病だから・・・とあきらめるのがせきの山でしょ?

それはね、腸の皮膚病って思えばいいんです。皮膚病が治せない人は腸も治せませんよ。

【3】 土(ど)- 晩夏(土用) [ 臓-膵臓・脾臓、腑-胃 ]

- お菓子を食べていたらお腹はどうなるか -

私は若い頃、「ダイエット」と称してお米を食べずにお菓子を食べていました(!今、思えば恐ろしい)

当時、インスタント食品やカップラーメンも次々と発売され、お米を食べることがさらに少なくなりました。そういう加工食品は、保存性や見た目、味を良くするために様々な食品添加物を入れています。

今や日本は食品添加物使用世界一の国です。
チョー有名な「○○素」を禁止している国もあることをご存知ですか?

食品添加物のせいで胃が痛くなったり、頭痛がしたりしているかもしれないのに、胃薬や頭痛薬をせっせと飲んで、これまた薬消費世界一の国になっています。

話しがまたヨコ道へ行ってしまいました。(この話はまた別のところでしますね。)

まず、についてですが、胃はたんぱく質分解酵素を出すので動物性食品を摂りすぎると胃に悪い、とすぐ分かりますよね。

確かにそうですが、糖質もとりすぎてはいけないんです。胃の動きが悪くなるからです。コース料理ではデザートが最後にくるでしょ?最初に食べたら胃が動かなくなって、せっかくおいしいメインディッシュが食べられなくなるからですね。

「だからデザートだけ食べよう」というあなた!デザートの糖分が膵臓を疲れさせる、ということ、忘れないで!

そうです。膵臓はインシュリンを出して糖質を分解します。だから「お菓子など甘いものを食べないでね」というアドバイスになってしまうこと、わかってもらえますよね。

それと、意外と知らないのは、膵臓は脂肪分解酵素も出しているので、高脂肪食の摂り過ぎによっても高血糖症に拍車をかけてしまいます。

クリームたっぷり、砂糖たっぷり、卵たっぷりの西洋菓子を食べたらどうなるか・・・おわかりですよね。

【4】 金(こん)- 秋 [ 臓-肺、腑-大腸 ]

- バイ菌や有害物質にやられないために体はどうするか -

そういう悪玉菌をやっつけてくれる善玉が体内にいます。それが免疫細胞の白血球です。【1】の木のところでふれましたが、白血球はアレルゲンを排除してくれる体の掃除人です。

どう掃除してくれるのか・・・

  • 目の中のアレルゲンを涙で流し
  • 鼻の中のアレルゲンを鼻水で流し
  • 口の中のアレルゲンをセキやくしゃみで流し

てくれるのです。

それを薬を飲んで、出すのを止めたら、どうなるでしょうか?止める、ということは他の代謝活動も阻害する、ということです。

アレルギーにはだいたいステロイド剤を使いますが、副作用の害が大きいことは知っていますよね。例えば血圧を下げる働きを阻害し高血圧症に、骨を作る働きを阻害し、骨粗鬆症になります。

そして、「自己免疫疾患」という病名をつけられ、生活の質(QOL)が低下し、一生、苦しんでしまうことになります。

火事なのに火災報知器の音がうるさい!と電源を切ってしまうことと同じで、気づいた時には大火事になっていた、ということです。

大腸の働きは前回に書きましたように、外から取入れたものを代謝後、排泄する器官です。体にゴミがありすぎると、そのゴミが大好きなバイ菌が増え、白血球が掃除し切れなくなります。

肺のバイ菌は肺炎を起こし、大腸では大腸菌(O-157など)の活躍で下痢を起こします。

【5】 水(すい)- 冬 [ 臓-腎臓、腑-膀胱・生殖器 ]

- 体を冷やしてしまうと、体はどうするか -

極端な例ですが、冬山で遭難した時の体を考えて下さい。

まず、体の熱を重要なところに集めます。その場所は心臓と脳です。手足から先に熱がなくなり、血行が悪くなるため、壊死し始めます。次は、眠くならせて脳の活動を最小限にします。

ドラマで、眠りそうになる人を無理やり起こす場面がありますよね。では、その状態に似ている病気は何でしょうか?

・手足の壊死 → 糖尿病
・脳の血流低下 → やる気が出ない、起きられない
・脳の血流低下 → うつ病 → 認知症、自殺

です。

低体温になると発症しやすい病気です。

腎臓は血行とあまり関係ないように思われるでしょうが、ところがドッコイ、血圧を調整する酵素を出しているんですよ。

降圧剤のなかには、この酵素を止めるものがありますが、心臓と同様、腎臓の働きを弱めてしまうので、腎臓病になるリスクが高くなります。

膀胱は体が冷えると「おしっこが近くなる」ということで、ダメージを受けやすいことはわかりますよね?物質は冷えると固まりやすいことから「結石」を作ることもわかりますよね?

あっそれと、外部に接触していることですが、肺、大腸と違うところは、酸とアルカリの力で悪玉をやっつけます。例えば尿は酸性、膣内も酸性で、精液はアルカリ性です。

やっぱりゴミが増えると殺菌力が弱まり、腎炎や膀胱炎になったり、膣炎や尿道炎を起こしやすくなります。

バイ菌だって生き物です。「エサ」があるところで増えます。

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